遺骨は体に悪いって本当?

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洋散骨や手元供養などで、遺骨を洗浄・乾燥して粉骨にする検討をされる際、様々な業者のホームページを見ると“遺骨には六価クロムが含まれているので無害化しなければいけない”という強い表現を目にする方もいらっしゃると思います。
「有毒なの?」「必ず無害化しなければいけないの?」
いろんな不安が出てきますよね。このコラムでは、遺骨と六価クロムとの関係について説明します。

そもそも六価クロムとは?
高発がん性物質で、致死量はたったの0.5g~1gと、人体だけでなく、環境にとっても非常に有害な物質です。六価クロムが人体に入った場合、鼻中隔穿孔という中毒症状や、肺がん、気道障害、皮膚障害など体に多くの害をもたらします。

クロム(元素記号Cr)自体は日常生活でも良く使われている金属で、鉄との合金として用いられたり、顔料にも含まれています。自然界にも三価クロムという状態でどこにでも存在している物質です。

しかし、六価クロムは違います。自然界の営みの中では元々ほとんど存在しておらず、工業製品や特殊な環境下で発生します。六価クロムは不安定な状態で酸化力が高く、容易に体内の細胞まで到達し細胞内でDNAを破壊した後で三価クロムに戻ります。

また、水にも容易に溶けてしまう性質があるため、海に流れ出てしまうと魚や貝、珪藻類に至るまで悪影響を及ぼしてしまいます。私たちが使っている水道も、「水質汚濁防止法」により六価クロム含有量を0.05mg/リットル以下に抑えなければいけないという厳しい環境基準を設けられています。

なぜ遺骨に六価クロム?
もともと骨を含む人体にも六価クロムはありません。しかし、火葬場で炉の内部に使用されている耐熱ステンレスから非常に高温になる環境下でクロムを放出し、六価クロムとなってご遺骨に付着します。実際に六価クロムの検査試薬を用いてご遺骨を測定すると、高い確率で水質基準以上の六価クロムが検出されます。

絶対に無害化しないといけないの?
遺骨に六価クロムが含まれている場合は無害化処理を行うべきです。

しかし、全ての遺骨から六価クロムが検出される訳ではありませんし、遺骨のクリーニングを依頼した後に六価クロムが検出されたのでと高額な処理費用を請求する業者もいるようです。
お墓の引っ越しセンターでは、全ての洗浄乾燥業務において、六価クロムを三価クロムへ還元処置を実施しております。追加料金がかかることもありません。

ご遺骨を綺麗な状態で長く保存できるように、改葬時にぜひ洗浄・乾燥(不純物除去・無害化・滅菌)を利用してはいかがでしょうか。

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